エナガの北海道亜種シマエナガ。寒さで膨らんだ姿から「雪の妖精」「雪ん子バード」とも呼ばれ、冬鳥というイメージがあるが留鳥である。しかし、どういうわけか夏になるとまったく姿を見かけなくなるらしい。
一体どこで過ごしているんだろうか?答えは中村先生の著書にあった。以下、引用。
やがて彼らは、いくつもの家族と一緒に行動するようになる。移動先では、集まってきたいくつもの家族で、時には百羽にもふくれあがる大合同群になる。(中略)こうして一帯のエナガたちは、林の奥の方に集まってくる。家族は重合しているのだ。
出典:中村登流(なかむらのぼる)「信州の自然誌 エナガの群れ社会」(信濃毎日新聞社)138P 真夏の大集合 重合家族
冬の群れは多くても十羽ほどなので、百羽の群れというのは想像しただけでも胸躍る。
夏になるとまったく姿を見かけなくなるというのは、こうして一か所に集まって過ごしていたからだ。しかも、林の奥に集まるということだから、冬と同じ場所を探しても遭遇することはないだろう。
ここでふと疑問が。「林の奥」とあるが、いったいどこまで奥に引っ込むんだろうか?例えば、北海道神宮に隣接する円山に生息するシマエナガたちの集合場所はどこなのか?円山の中心?藻岩山?それとももっと奥?
そんなわけで、夏の大合同群が気になる今日この頃。機会があれば探してみたいと思う。でもスズメバチとか蛇とか虫が怖いんだよなあ。