はじめに
シマエナガという鳥さんを知っていますか?
2013年頃からインターネットを中心に人気を集めている鳥界のアイドルです。人気の理由は・・・とっても可愛いから!可愛すぎてどうしましょだからです。
真っ白な顔につぶらな瞳、その見た目から“雪の妖精”とも言われています。シマエナガ a.k.a 雪の妖精。
このページでは、ツイッターのアカウント「ぼく、シマエナガ。(@daily_simaenaga)」の中の人であるワタクシが、シマエナガの魅力から探し方までお教えします。
ここに書いてあることは、一応ワタクシの経験に基づいた内容になっていますが、他のシマエナガー(シマエナガを愛する人)やバーダー(野鳥を愛する人)からしてみれば、突っ込みどころ多々あるかもしれません。そこらへんは広いお心で大目に見てちょーね。
シマエナガはこんな鳥さん
シマエナガは、スズメ目エナガ科エナガ属に分類されるエナガ(柄長/学名:Aegithalos caudatus)の亜種(種のなかの地域で分けられたグループ)です。
日本には、北海道、本州、四国・九州、対馬に4亜種が分布しており、北海道の亜種がシマエナガ(島柄長)と呼ばれています。
シマエナガと他の3亜種との大きな違いは、目の上の眉斑(びはん)があるかないかです。シマエナガは顔が真っ白なのに対し、本州などに分布する亜種は目の上から背中にかけて黒い模様があります。
<(左)本州のエナガ(右)北海道のシマエナガ>
名前の由来は、柄杓(ひしゃく)の“柄”のように“長”い尾からで、“島”は北海道を指しています。
全長は約14センチで半分を尾が占めており、体重は約7グラムで500円玉1枚ほどしかありません。体の部分だけでいえば日本に分布する鳥類のなかで最小です。
<手に乗せたらこんな感じ?>
シマエナガくんに会いに行こう
シマエナガは、北海道全域に分布しており、緑の多い公園(札幌だと円山公園、旭山記念公園、西岡公園、野幌森林公園など)にもいます。
装備をそろえて山に行かなくても、公園を散歩していて会えるかもしれない身近な鳥さんです。
渡り鳥ではなく留鳥(りゅうちょう)なので1年を通して会うことができますが、インターネットでよく見る、綿毛のようにまん丸でふわもこの可愛い姿は冬に撮られたものです。
<夏のシマエナガ>
北海道の冬は、日中でも氷点下の真冬日が珍しくありません。そんな時は、より多くの空気を羽のなかに取り込んで膨らみます。そうすることで、空気層の断熱効果で体温を一定に保ち、厳しい寒さを乗り越えることができます。
<冬のシマエナガ>
他の鳥さんにも言えることですが、シマエナガを探すために鳴き声を覚えましょう。
採食の時や、移動する時、天敵が近くにいる時など、場面によって何種類かありますが、もっとも特徴的な鳴き声である「ジュリリ・・・ジュリリ・・・」を覚えてください。
「ジュリリ・・・ジュリリ・・・」と聞こえましたか?繰り返し聞いて覚えましょう。
シマエナガは、繁殖期以外は群れで生活します。季節によって群れの大きさは変わりますが、冬は10羽前後の群れとなり縄張り内を餌を求めて移動します。シジュウカラやハシブトガラなどのカラ類と一緒に行動することもあるので、「ジュリリ・・・ジュリリ・・・」以外でも、鳥さんの鳴き声が聞こえたら立ち止まって姿を確認することが大切です。
シマエナガは雑食性で、アブラムシや羽虫、毛虫などの昆虫や種子を食べます。また、イタヤカエデの樹液も好きなようで、流出が始まる2月中旬あたりから、濡れた木肌に止まり舐める姿を見かけるようになります。
<樹液を舐めるシマエナガの群れ>
シマエナガは、警戒心がそれほど強くなく、タイミングが合えば手を伸ばせば届くほどの距離まで近づくこともできますが、なかなかそんな機会は訪れないので、可愛い姿を視認するためには双眼鏡は必要です。
グーグルさんに聞きましょう。ググりましょう。「シマエナガ 〇〇公園」や「シマエナガ 〇〇(地名)」で検索すると何らかの情報を得ることができます。また、ツイッターやインスタグラム、フェイスブックに写真を投稿している方をチェックすると大体の撮影場所を知ることができます。
おわりに
いかがでしたでしょうか?少しは参考になったでしょうか?
シマエナガは、さっぽろ雪まつりやビアガーデンの会場で有名な大通公園での目撃例があるほど身近な鳥さんです。
ですが、シジュウカラやハシブトガラなどのカラ類と比べると個体数は少なく、縄張りを把握していないとそう簡単に会うことはできません。
近くにいるけどなかなか会えない。それが我らがシマエナガくんなのです。