シマエナガは、数年前からインターネットで人気の野鳥です。

エナガの亜種で北海道に生息しています。東北の一部地域にも生息しているとか。

漢字で島柄長と書き、柄杓の柄のように長い尾が特徴です。ちなみに島は北海道を指します。

日本で2番目に小さい鳥として知られ(1番目はキクイタダキ)、全長は約14センチ、体重は約8グラムほどしかありません。全長の半分は尾が占めているため、体長はライターよりも小さい鳥です。

本州に生息するエナガにはある眉斑がないため、まるで綿帽子のように白くふわふわな見た目から、“雪の妖精”、“雪ん子バード”などと呼ばれています。

留鳥なので1年を通して見る機会がありますが、画像検索をしてヒットする画像はほぼ冬に撮影されたものです。

これは、夏になると山奥で過ごすため、滅多に人目につかないことが原因のようです。

また、シマエナガといえば雪だるまのようにまん丸のイメージがありますが、じつは冬限定の姿なんです。北海道の厳しい冬を乗り切るため、羽のなかに空気を入れて膨らみ寒さを防いでいます。

一瞬で人の心を虜にするシマエナガ。実際に見てみたいという方のために探し方を教えます。

まずは鳴き声を覚えましょう。鳴き声は何種類かありますが、なかでも特徴的な「ジュリリ」を覚えてください。実際の鳴き声は以下のリンクからどうぞ。

http://www.bird-research.jp/1_shiryo/koe/shimaenaga_110319_sapporo_namba.mp3

http://www.bird-research.jp/1_shiryo/koe/shimaenaga_110228_tomamae_mju.mp3

繰り返し聞いて覚えてください。それでは探しに行きましょう。

シマエナガは北海道全域に分布しています。インターネットの情報によると、都心部の大通公園でも目撃されているようです。場所的に北海道大学植物園を塒にしている群れが目撃されたのではと思いますが、数年前の情報なので現在でも群れを維持しているのかは不明です。

大通公園のシマエナガ : 隅から隅まで北海道

冬のシマエナガは、10羽ぐらいの群れで行動しています。また、ハシブトガラやヤマガラなどのカラ類と一緒に行動することもあるので、群れのなかに混じっていないか確認するのも大切です。

シマエナガは珍鳥というわけではありませんが、カラスやスズメ、カラ類などと比べると数は少なく、身体が小さい上にちょこまかと動くため、遭遇率はそれほど高くありません。

身近なところにいるけども、なかなか会えない野鳥、それが“雪の妖精”シマエナガです。

もし機会があればぜひ探してみてください。